Boty2022への挑戦 その3

BOTY Japan 2022

2022年11月5日土曜日、Zepp Nambaにて行われたBattle Of The Year Japan2022(以下BOTYに省略)に挑戦した。

Breakinを初めて10年、BOTY出場を試みて6年、ようやく踊る側としてBOTYの舞台に立てた。

BOTYは出たくてもすぐ出れる大会では無い。私自身ここにいたるまで出たいけどチームが無く出れない期間が3年。チームを作ったがコロナで大会が無くなったのが2年。そのチームメンバーがそれぞれの事情で出れなくなり、今回の新チーム「Minority Attack」のメンバー集めが始まったのが半年前。

だがBOTYは当たり前のように、こうしてまた開催される。この当たり前を創ってくださるBOTYのすべてに感謝とビッグリスペクトを。

そして一緒に出てくれたみんなと共に、これからも胸張って「Minority Attack」をレペゼンする。

今回は本番を振り返る。

当日 

出場者集合の前に、会場近くの公園で集合して打ち合わせをした。そこでは全員緊張している様子は無かった。

その後会場へ行き、各チーム手続きをして中へ。手続きには他のチームがゾロゾロといて、そこで初めてチームメイトの表情が強張っていった。あまりに極端に緊張し始めていたため、なんだかおもしろかった。

だがそこからは常にピりつきと焦りがあった。せっかくの場当たりも、バタバタしてあっという間に終わってしまった。その後昼食を食べに行ったが、チームの雰囲気は常にどこか抜けた感じであった。

そして一撃のショーでBOTYが始まる。燃えていた。カッコよかった。

だがあっという間だった。

この調子であっという間に自分たちの番が来ると確信した。余裕はない。一番目のショーを観た後、他のショーを見たい気持ちを抑えて、ひとりアップを始めた。一方チームメイトへは、これ以上プレッシャー与えないよう自由にしてもらった。(他のチームのショーは、後ほど配信ですべて観た)

練習場は階段の踊り場のような広さで、他のチームとの争奪戦であった。我々は皆バラバラにアップを始めたため、少人数で横の廊下を使った。これは作戦ミスだった。そしてチームメイトの強張った表情は、最後までほぐれることはなかった。やはり自分は、リーダーに向いていないと痛感した。

本番

私自身は本番前・本番中びっくりするほど、全く緊張しなかった。その分、まわりの緊張が手に取るように見えた。しかし半年も一緒に練習をすれば、各々のキャパは分かってる。緊張した人の耳には、何を言っても届かない。だから何も言わなかった。ここ1ヶ月は、このもどかしさとの戦いであった。そして、この戦いには負けたのだ。

本番。

舞台から観た客席は、想像よりも暗く静かであった。観られているという感覚すらなかった。

いつもの橋本駅の通路で練習している時のあの感覚。通行人の視界に入る。ただそれだけの感覚。本番と言えど、違いはただ人が多いだけであった。ムーブがすべて。その本質は変わらなかった。

いつも通りの気持ちと踊り。そして4分が終わり、舞台をあとにした。

終わってすぐ、みんなが謝ってきた。

細かいミスから、大きいミス。チーム全体としては、ミスが多かった。

もし時を戻せるなら、目の前でスイッチが入ってない仲間に対して、「ちったぁ、気張れよ」と喝を入れてやりたい。だが間違いなく0が1になった気がして、終わった直後はその嬉しさが勝ってた。

その後は「お疲れ様、ありがとう、こんなもんじゃない」

複雑な気持ちが右往左往しながら、僕らのBOTY Japanが終わった。